Japanese Society for Psychotherapy Integration
日本心理療法統合学会
本学会について
<基本理念>
本学会は、より良質な心理的支援の提供をめざして、より効果的な支援法をより効果的に組み合わせて提供し、またその効果について実証することをめざして設立されました。
私たちが目指す心理療法の統合とは、特定の学派を否定するのでも依拠するのでもない形で、あるいは「一つの完成形」を目指すのでもなく、心理療法の発展をはかろうというものです。
<理事>(五十音順)
東斉彰(副理事長),岩壁茂,加藤敬,沢宮容子,三瓶真理子,杉原保史(副理事長),杉山崇,巣黒慎太郎,野末武義,長谷川明弘,福島哲夫(理事長),山蔦圭輔(事務局長),吉岡千波
<監事>安藤智子, 井上直子
事務局: 〒221-8686 神奈川県横浜市神奈川区六角橋 3-27-1
神奈川大学人間科学部山蔦研究室内
連絡先 :[email protected]
<設立趣旨>
1.心理的支援に対する社会的ニーズ
心理的支援や対人的支援を担う専門家にとって効果的な方法による支援(実証された支援法による支援)を実践することは社会的なニーズと言えます。そのためには,実践的活動(臨床)と実証的活動(研究)との両者を重視し,相互に促進し合うシステムを構築する研究実践団体の設立が求められています。
2.各種支援法の統合
上記のような社会的ニーズや要支援者のニーズに応える上で,効果的な支援法を効果的に組合せ適用し,またその効果について実証することが求められています。これまで単一の方法を検討する学会は多数存在するものの,さまざまな方法を統合する立場から専門家が交流できる場(学会)は少なく、専門家が集い学び研鑽する“ハブ”の役割を果たす活動体が必要不可欠であると考えました。
3.実証的研究の必要性
現在,多様な方法による心理的支援が実践され,一定の効果を上げています。一方,本質的なEvidence Based Practiceを念頭に置きながらも,それ自体について根源的に問いながらの実践を行い,また同時にPractice Based Evidenceを積み上げていく形で,心理的支援の効果について明示することも支援者の責務です。ここでは,科学的見地から臨床実践を行うことが必要不可欠であり,こうした立場を重視し,それを実践へと還元し,さらに実践から科学的知見を得るという往還的な取り組みを可能とする活動体が求められています。
4.心理的支援者の初期教育・生涯教育
心理的支援を実践する専門家が,その専門性を維持し高める上で,上記の通り,さまざまな心理療法の中から何をどのように学び、それらをどう実践するべきかの指針が必要です。実践と研究とのバランスを保ち研鑽することも求められます。そして,このような見地からのスーパービジョンや継続教育の場を十分に提供することも必要不可欠です。
私たちの活動
沿革
私たちは2005年から「心理療法統合を考える会」として、また2010年から「関西折衷的心理療法研究会」として、研究と会合を重ねてきました。
その成果はすでに以下のような著書ともなって結実しています。
和田 香織・杉原 保史・井出 智博・蔵岡 智子
心理支援における社会正義アプローチ:不公正の維持装置とならないために
2024年10月15日 誠信書房
統合的心理療法 100のポイントと技法
2024年10月7日 金剛出版
マインドフルネス・コンパッション指向 統合的心理療法
2024年9月 北大路書房
心理療法統合の手引き
2024年8月 誠信書房
心理療法統合ハンドブック
2021年 誠信書房
公認心理師標準テキスト 心理学的支援法 2019年 北大路書房
統合・折衷的心理療法の実践―見立て・治療関係・介入と技法 2014年 金剛出版
新世紀うつ病治療・支援論―うつに対する統合的アプローチ 2011年 金剛出版
基本的な事業
研究と研修の両方をサポートします!
具体的には、技法・アセスメントの習熟と、どのような事例にどのような技法を適用すべきかの検討のためのワークショップ開催、さらに効果研究やプロセス研究に関する研究発表、研究支援と統合的スーパービジョンをはじめとする研修機会の提供をいたします。
また学会機関誌「統合的心理療法学研究(Japanese Psychotherapy Integration)」を発刊しています。
入会資格:
臨床心理士、公認心理師、産業カウンセラーをはじめとする対人援助職に携わる人。対人援助を学ぶ大学生・大学院生。
入会金 2,000円
会費(年額):
正会員 5,000円
準会員 3,000円
学生(学部生)会員 3,000円
賛助会員 一口 30,000円
★年会費のお振り込みは以下まで!
三井住友銀行多摩センター支店
口座番号: 普通 1215192
口座名:日本心理療法統合学会
※振込手数料はご負担いただけますようお願い申し上げます。
イベント
第5回学術大会 開催決定!
2025年3月1日(土)〜3月2日(日)
筑波大学東京キャンパス文京校舎
当学会HP「第5回学術大会」にてご案内致します。
研修委員会よりお詫びとお知らせ(2024.5.14)
夏の研修会開催について、研修委員会および理事会にて議論しましたが、2025年3月1日・2日に行われる大会の会期中に併催することとなりました。
夏の研修会を想定して楽しみにしてくださっていた会員の皆様には誠に申し訳なく存じ、お詫び申し上げます。
その他の学会での関連シンポジウム等(報告)
・『心理学的支援法』(北大路書房)の出版記念講演会。杉原保史、福島哲夫、東斉彰の編者3人が心理学的支援について語りました。
講演会動画は以下です。
https://kscc.or.jp/?page_id=9897
過去のイベント
・日本産業カウンセリング学会ラウンドテーブル
2019年8月25日(大妻女子大学千代田キャンパス)
・日本心理学会 シンポジウム&ポスター発表
2019年9月11日(立命館大学茨木キャンパス)
ブログ・論文
私たちの気軽なブログ・ちょっとまじめな論文など、雑多に掲載していきます。
動画
心理療法統合に関するレクチャーの動画です。
統合的アプローチを学ぶ若手の会 ご案内
「統合的アプローチをどうやって学んだらいいんだろう」「“統合的”というと何だかいろんなことを全部できなきゃいけないようなイメージがある」「周りに統合的アプローチを学んでいる人が少ない」「職場の慣習的なやり方があるから、別のやり方は取り入れにくい」…そんな思いはありませんか?
私たちは、「統合的アプローチを学ぶ若手の会」として、若手ならではの悩みを共有し、ともに成長していけるようなグループを目指して2023年度から活動しています。2023年度は、心理職としての苦悩や喜び、そして、統合的アプローチ学んでいるからこその難しさについて考えてきました。
2年目になる2024年度は、会員のさらなる成長を目指して、統合的アプローチに関する書籍・論文の輪読会や、事例検討会、日々の臨床で困っていることの「よろず相談」等を計画しています。また、今年度も心理療法統合学会の年次大会にて、学会発表を行いたいと思っています。会員(現在6名在籍)のニーズにあわせて、その他、様々な活動を計画中です。
現在、若手の会では一緒に活動する仲間を募集しています。
対象は、統合的アプローチに関心があり、心理援助に携わっている20代から30代の方です。月に1回(第4水曜日19:30~21:00)、オンラインで活動をしています。
興味をお持ちの方は、以下のフォームからお申し込みください。
https://forms.gle/kT7Ub2b61EYaAhJE7
数日中に代表者(佐藤・菅)からご連絡いたします。また、ご質問等がありましたら、フォームから気軽にお問い合わせください。みなさんのご参加、お待ちしております。